「うちの親、終活の話をすると、すぐに話をそらすのよね」 「まだ元気だから大丈夫、って言うけど、いざという時、私たちが困るんじゃないか不安」
あなたのお子さんも、そう感じているかもしれません。親としては「まだ早い」「心配をかけたくない」と思って終活の話を避けているかもしれません。しかし、お子さんは、親が元気なうちにこそ、聞いておきたい「本音」や「願い」があるものです。親子の間に終活の「溝」が生まれていませんか?
親が元気なうちに終活の話をすることは、単なる「死の準備」ではありません。それは、親子の絆を深め、将来の不安を解消し、お互いが安心して過ごせる「未来の準備」なのです。今回は、お子さんが本当に知りたい親の「本音」と、その効果的な伝え方についてお話しします。
なぜ、親は終活の話を避けてしまうのか? 子どもが感じている「もどかしさ」
親が終活の話を避ける背景には、さまざまな理由があります。
- 子どもへの配慮が裏目に: 「子どもに心配をかけたくない」「まだ元気なのに、死を意識していると思われたくない」という親心から、デリケートな話題を避けてしまうことがあります。しかし、子どもからすれば、親の状況が分からず、かえって不安やもどかしさを感じる原因になります。
- 「縁起でもない」という抵抗感: 死や老いに関する話題は、日本人にとって避けたいタブーとされがちです。特に、親世代にはその傾向が強く、「自分には関係ない」と無意識に遠ざけてしまうことがあります。
- 何から話していいか分からない混乱: 終活は多岐にわたるため、何から手をつけて、何をどう話せばいいのか分からず、結果的に「言わない」選択をしてしまうことがあります。
一方で、お子さんは、親が元気なうちにこそ、将来に対する具体的な情報を知りたいと願っています。病気になってからでは聞けないこと、判断能力が低下してからでは決められないことがたくさんあるからです。この親子の間の「情報格差」が、いざという時の混乱や後悔を生むことになります。
子どもが本当に知りたい親の「本音」と、その伝え方
お子さんが親に聞いておきたい「本音」は、お金や物のことだけではありません。もっと深く、親の「人となり」や「価値観」に関わる部分です。
- 「感謝」と「謝罪」の言葉: 日頃の感謝や、過去のわだかまりに対する謝罪は、親が元気なうちに直接伝えたいことの最たるものです。言葉にすることで、親子の絆はより一層深まり、お互いに心の重荷が軽くなります。
- 「人生の物語」と「大切にしてきたこと」: 親がどんな人生を歩み、何を大切にしてきたのか。お子さんは、親のルーツや価値観を知ることで、自分自身のアイデンティティを再確認し、親の生き方をより深く理解することができます。
- 「もしも」の時の希望(医療・介護・葬儀・供養): 延命治療の希望、どの施設でどんな介護を受けたいか、どんな葬儀にしたいか、お墓はどうしたいか。これらは、親の明確な意思表示がなければ、お子さんが大きなプレッシャーを感じながら決断することになります。元気なうちに「自分はこうしたい」と伝えることで、お子さんの負担を大きく減らせます。
- 「子どもたちへの願い」: 「きょうだい仲良く暮らしてほしい」「自分の夢を追いかけてほしい」など、親から子への未来に向けた願いは、お子さんにとって、かけがえのない「心の遺産」となります。
これらの「本音」は、エンディングノートに書き残すだけでなく、できる限り言葉にして伝えることが理想です。しかし、直接話しにくい内容も少なくありません。
「終わりの代理参拝」が、親子の「本音」を繋ぎ、安心を届ける
「終わりの代理参拝」は、親子の間に存在する終活の「溝」を埋め、親の「言えなかった本音」をお子さんに確実に届けるための、新しい架け橋となります。
なぜ終わりの代理参拝が、親子のコミュニケーションを深める上で役立つのでしょうか?
- 口に出しにくい「本音」を、神聖な「祈り」として伝える: 面と向かっては言いにくい感謝や謝罪、あるいは個人的な深い願いを、専門家が丁寧にヒアリングし、神聖な場所で祈りとして捧げます。これにより、あなたの真意が、直接的ではない形でも、お子さんの心に深く響くでしょう。
- 「言わない親心」が「伝わる愛情」に変わる: あなたが「迷惑をかけたくない」と隠してきた思いが、終わりの代理参拝を通じて「子どもへの深い愛情」として伝わります。お子さんは、あなたの配慮の裏に隠された真の愛情を理解し、親子の絆がより一層深まるでしょう。
- 家族に「親の真意」を理解する機会を贈る: 親の「本音」が伝わることで、お子さんはあなたの意思を尊重し、後悔なく最期の看取りや手続きを進めることができます。これは、お子さんにとって何よりも大きな心の支えとなり、あなたの死後も、温かい思い出としてあなたを記憶する助けとなるでしょう。
- 親自身も「伝えきった」という心の平穏を得る: あなたが「言いたかったことは全て伝えた」という確信を得ることで、残りの人生を心穏やかに、そして充実して過ごすことができます。これは、親子の双方にとって「後悔のない未来」へと繋がります。
あなたの「本音」を、愛するお子さんに最高の形で届けませんか?
親が元気なうちに終活の話をすることは、確かに勇気がいるかもしれません。しかし、それは決して「死」を意識することだけではありません。親子の「今」の関係を深め、お互いが「未来」を安心して過ごすための、最も大切な「愛の行動」なのです。
終わりの代理参拝は、あなたの「本音」を愛するお子さんに最高の形で届け、親子の絆をより強固にするお手伝いをします。今、あなたの「言えなかった」が、「伝わった」に変わる一歩を踏み出しませんか?
Office You 高田 有希子