「父が亡くなって、正直、私たちきょうだいはバラバラになるかもしれないと覚悟していました。長男の私が実家を継ぎ、妹たちは遠方に嫁いでいましたから、財産のこともあるし、親の介護の負担のことも…。でも、父が遺した“最後の祈り”が、私たちを救ってくれたんです。」
そう語るのは、先日お父様を亡くされたばかりのAさん(50代、長男)です。今回は、Aさんのご家族が「終わりの代理参拝」を通じて、どのように絆を深めていったのか、その感動的な物語をお届けします。
口下手な父が抱えていた、きょうだいへの“本音”
Aさんのお父様は、昔ながらの「多くを語らない」職人気質の方でした。日々の感謝や愛情を直接言葉にすることはほとんどなく、Aさんたちきょうだいも、それが父の愛情表現だと理解していました。
しかし、お父様が病に倒れ、終末期を迎えられた時、Aさんはある不安を感じ始めたと言います。 「父は、私たち子どもに本当に伝えたいことがあったんじゃないか。特に、介護で苦労をかけた母のこと、そして、地方に住む妹たちが実家にあまり帰ってこられなかったことについて、何か言いたかったんじゃないかって。でも、父は口下手だから、きっと言えなかっただろうって、胸が締め付けられました。」
実際、妹さんたちも、それぞれに心の中で親への思いや、きょうだい間のちょっとしたわだまりを抱えていたそうです。「父は私のことをどう思っていたんだろう」「兄ばかりが親の面倒を見ていて、私たちは申し訳ないと思っていたけれど、父は何も言わなかったな…」。そんな“無言”が、きょうだい間の見えない溝になりかねない状況だったとAさんは振り返ります。
「終わりの代理参拝」との出会い──父の「最後の願い」を形に
そんな時、Aさんはインターネットで偶然、「終わりの代理参拝」というサービスを知りました。「遺言書では伝えきれない、心の遺言を届ける」という言葉に、Aさんはピンときたそうです。
「これなら、口下手な父の“本音”を、ちゃんとした形で残せるかもしれない。父は生前、神社によくお参りに行く人だったので、祈りという形で気持ちを伝えるというのも、父らしいんじゃないかと感じたんです。」
Aさんはすぐに相談し、サービスについて詳しく話を聞きました。担当者は、Aさんが語るお父様の人柄や、きょうだいそれぞれの状況を丁寧に聞き出し、お父様が本当に伝えたかったであろう言葉を、共に「祈りの言葉」として紡ぎ出す手伝いをしてくれたそうです。
「『家族がずっと仲良くいてほしい』『長男には苦労をかけた、ありがとう』『娘たちには、いつでも安心して実家に帰ってきてほしい』…そんな父の生前の口癖や、私たちへの思いが、一つ一つの祈りの言葉になっていくのを聞いて、胸がいっぱいになりました。父は決して口には出さなかったけれど、こんなにも私たちを思ってくれていたんだ、と。」
完成した「祈りの言葉」は、まさにAさんのお父様の“本音”が詰まった、唯一無二の「心の遺言」でした。
父が遺した「祈り」が、きょうだいを再び結びつけた
お父様が安らかに旅立たれた後、「終わりの代理参拝」を通じて、その「心の遺言」がAさんときょうだいに伝えられました。
「父が亡くなって、相続の話など事務的なやり取りはあったものの、やはりどこかぎくしゃくしていました。でも、父が代理参拝で私たちに残してくれた“祈りの言葉”を聞いた時、妹も私も、みんな涙が止まりませんでした。」
妹さんの一人は、「父がこんなにも私たちのことを考えていてくれたなんて。あの時、介護を兄に任せきりにしてしまって申し訳ない、と思っていたけれど、『無理せずに、自分の人生も大切に』という父の言葉に救われた気がします。父がこんなにも私たちのことを理解してくれていたんだと、胸が熱くなりました」と語ったそうです。
また、もう一人の妹さんは、「父が、私たちきょうだいに『ずっと仲良くいてほしい』と、私たち一人ひとりの名前を挙げて願ってくれていたことを知って、これからはもっときょうだいの絆を大切にしようと心から思いました。父の最後の願いを、無駄にしたくない。」と話したと言います。
お父様の「心の遺言」は、バラバラになりかけたきょうだいの心を再び強く結びつけました。彼らは、父の深い愛情を感じ、互いを思いやる気持ちを取り戻したのです。今では、以前よりも頻繁に連絡を取り合い、協力し合っているそうです。
後悔のない「最期」と、受け継がれる家族の絆
Aさんは最後にこう語ってくれました。 「父は、口下手だったけれど、『終わりの代理参拝』という形で、最高の親心を私たちに残してくれました。父も、きっと心残りなく旅立てたと思います。そして私たち子どもは、父からの『心の遺言』という最高の贈り物を胸に、これからも仲良く生きていける。このサービスに出会えて、本当に良かったと心から思います。」
あなたの伝えたい“本音”も、きっとご家族の心に深く響き、未来の絆を守る力となるでしょう。後悔のない「最期」と、温かい家族のつながりを、あなたも手に入れませんか?
Office You 高田 有希子